◇110.土壌汚染対策法について ◇  

 土壌汚染対策法の施行(平成15年12月)に伴い、宅地建物取引業者は、売買、貸借などの 対象物件が土壌対策法第5条の指定区域内にあるか否かを調査の上、当該指定区域に該当する場合 は、その指定の内容と、土地の形質の変更においては届出の義務がある旨を、重要事項として説明 することになりました。
 工場跡地の再開発などに伴い重金属、摘発性有機化合物などによる土壌汚染の放置が人の健康に かかわる被害を生ずる恐れがあるため、この土壌汚染対策法において、鉛、砒素、トリクロロエチレン など特定有害物質が指定されました。特定有害物質による汚染の可能性のある土地の調査には、2つ のケースがあります。
 ケース①:有害物質を使用していた工場や事業場の敷地または敷地であった土地の所有者等は、 その使用が廃止されたときは、その土壌汚染の状況について、環境大臣が指定する指定調査機関 に調査させて、その結果を都道府県知事に報告しなければなりません。
 ケース②:都道府県知事は、土壌の汚染により人の健康に係わる被害が生ずるおそれがある土地 があると認めるときは、当該土地の所有者に対し、指定調査機関に調査させて、その結果を報告すべき ことを命ずることができます。
 知事は調査の結果、汚染状況が基準に適合しない土地については、その土地の区域を指定区域と して公示するとともに、台帳を調製しこれを保管し、公衆の閲覧に供します。  この指定区域において、土壌の採取その他の土地の形質を変更しようとする者は、変更に着手する 14日前までにその施行方法等を都道府県知事へ届け出なければなりません。
都道府県知事は、その施行方法が基準に適合しないと認めるときは、施行方法の変更を命じることが できます。また汚染の除去により汚染がなくなった場合は、指定区域が解除されます。  過去に、工場やガソリンスタンド、クリーニング店等の履歴のある土地の売買の際には、特に入念 な調査が必要で、状況によっては専門業者の判断を仰がねばなりません。

宅地建物取引主任者 横山 明男