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◇235.「所有者不明土地特措法」について◇  

所有者不明土地の増加に伴い、公共事業の推進等の様々な場面において円滑な事業実施に支障が生じていることを踏まえ、所有者不明土地の利用の円滑化を図るための「所有者不明土地の利用の円滑化等の関する特別措置法案」が、平成30年3月9日に閣議決定されました。

「所有者不明土地」とは、その名の通り、不動産登記簿などで所有者が判明しない、または判明しても所有者に連絡がつかない、このような土地が郊外や地方を中心に全国的に増加しており、今後も増加の一途をたどると見込まれます。

所有者不明のため、公共事業の用地確保の妨げとなり、事業全体の遅れや所有者の特定等のためコスト拡大の原因となっています。
富山県でも山間部での竹林の荒廃や、家屋倒壊の危険性など、さまざまな問題があります。特に山林では境界を確定しようにも、相続人の高齢化もあり、現地へ行くことも大変です。

特措法で土地の利用を円滑化するための法案の概要は3つです。
1.所有者不明土地を円滑に利用する仕組み
  反対する権利者がおらず、建築物(簡易な構造で小規模なものを除く)がなく、現に利用されていない所有者不明土地について、以下の仕組みを構築。
  ①公共事業における収用手続の合理化・円滑化(所有権の取得)
  ②地域福利増進事業の創設(利用権の設定)
2.所有者の探索を合理化する仕組み
  ①土地等権利者関連情報の利用及び提供
  ②長期相続未登記等未了土地に係る不動産登記法の特例
3.所有者不明土地を適切に管理する仕組み
  財産管理制度に係る民法の特例

土地制度に関する考え方については、これまでの所有権を重視したものから、今後は、管理や利用を重視した考え方にシフトをしていきます。
「所有者がわからない土地」を「地域に役立つ土地」に。

  宅地建物取引士 佐竹 直美